歯と歯の間に物がはさまる場合

先日おいでになった患者さんは、数日前から歯肉が痛くなってきて、ついに歯ブラシの時にたくさん出血した、ということで来院されました。

口の中を見てみると、一番奥の親知らずとその手前の歯の間に、結構奥の方まで繊維質の食べ物が詰まっていました。

歯と歯の間に物が詰まる場合、詰まったものを取り除かないで食事をしていると、上から詰まりが重なって歯肉を押してしまい、どんどん深くまで食べカスが詰まることがあります。歯肉が炎症を起こしてやせて、歯肉と歯の間にすき間ができてしまいます。そのすき間に食べカスが溜まって腐敗し、ますます歯肉の炎症は悪化。さらに悪いことに、歯を支える骨も溶けていました。

この状況になってしまうといくらはさまる食べ物を取り除いても骨の中のすき間は埋まってきません。

麻酔をしてすき間の中を徹底的にきれいに掃除し、その後歯肉が盛り上がってきてすき間を埋めるようにしなければなりません。歯肉が出来上がるまで粘土の様なパックで歯肉の上を覆って上から食べ物が入り込まないようにしておきます。

たかが歯の間の詰まり、と軽く考えずにフロスなどを使って早めに除去すること、そして自分では取り切れないような場合には歯医者さんで治療を受けることが必要になります。

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